クルト・ヴァイル作曲 三文オペラ
クルト・ヴァイルという作曲者の名を、ご存知でしょうか?
レコード店ではクラシックの現代音楽作曲者コーナーに並んでいる作曲者ですが、その音はクラシックでもジャズでもポピュラーでもない、まさにヴァイルの音世界。
ジャズがお好きな方だと「マック・ザ・ナイフ」「セプテンバー・ソング」「スピーク・ロー」の作曲者であるといえばご存知な方も多いかも知れませんね。
退廃的でもあり、現実的でもあり、非常に美しい音の世界にすっかり魅了されたのは10年ほど前のこと。
当時、シャンソンのライブ・ハウスで唄っていた私の大先輩・瀬間千恵女史はこのヴァイル歌手の日本における第一人者でもあり、彼女の歌声でヴァイルを知り、国内外のCDやレコードを集めに集め、片っ端しから聴き、ヴァイルを歌うことにしました。
クラシックの二段譜もジャズのコードも巧みに弾きこなすピアニストでないと、一緒に演奏することが出来ない難曲ばかりではありますが、演奏したときに漂う音世界は他には感じられない不思議な音の世界があります。
彼がブレヒトと組んで作曲した劇も数多く残っているけれど、その中で演劇でも有名な作品となる「三文オペラ」は今でも世界中で公演されています。
私も幾度となく、舞台や映画で観てきましたが、何度観ても、この劇から伝わるメッセージはどんな時代でも人間に考えさせられる強いエネルギーを持っています。
今回、世田谷・パブリック・シアターで公演されているということで、観に行ってきました。
キャスティング、演出ともに現代の日本にあわせたものとしての作品に仕上がっていて、それは賛否両論があるものと感じましたが、ヴァイルの音世界に再び感動し、これからも私はヴァイル作品を大切に歌おうと思ったのでした。
決してポピュラー作品とはいえないヴァイル作品ですが、魅力的な作品が数多くあります。
ライブにプログラムとして入れようとする時に、躊躇ってしまう曲もあり、その度に悩むのでもありますが、少しずつプログラムにも入れていきたいと思っています。
パリに留学中、音楽学校でのお別れの時に、私の師がヴァイル歌曲集の譜面をプレゼントして下さった。
その表紙には、美女と髑髏が半々に描かれてあり、まさにこれぞヴァイルの世界。帰りのメトロで必死に読んだのも、いい想い出の一つです。
2007-10-27 (土) NEW!!
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