メディアジャパン学園ブログ

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2010/01/31

出版業界裏(表?)事情・・・販売中止の巻

 

 少し前のことになりますから、すでに報道でご存知と思いますが、

 

福音館の月刊誌

 

“たくさんのふしぎ2月号 

    おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり

                      太田大輔 文・絵

 

が、発売中止になりました。

タバコを吸うシーンが多用されていると、

読者から指摘があったということです。

 

「喫煙による健康被害と受動喫煙による害についての認識が足りず、このような表現をとってしまったことは、子どもの本の出版社として配慮に欠けるものでした」

 

上記のようなお断わりとともに、買い取るので返送するようにと、手続きについての連絡が来ています。

 

理屈としては通らない訳ではないのですが、この件について、わたしは大変がっかりしています。子どもにして欲しくないことを物語からすべて排除したら、子どもの文学は大層つまらない物になるでしょう。

 

読み手は、現実では経験し得ないことも物語世界では起こるものと承知して、お話を楽しみます。現実の暮らしにふさわしい振る舞いかを分かった上で、あり得ない非日常を楽しめるのが、物語のすばらしい所です。

 

タバコがだめなら、飲酒や殺人の場面、いじめや暴力の場面もいけないし、空を飛んだり他の時代にワープするのも危険だから止めなくちゃいけない・・・ってことになりませんか?

 

一部の方の指摘を受けて、急いで作品を引っ込めてしまわず、世の読書人の判断を仰いでも良かったのではないでしょうか?

 

意見の違いを恐れていては、出版の自由が守れないのではないか。今回のことが他の出版活動に与える影響は大きいのではないか。子どもの本屋のはしくれとして、そんな心配をしています。

 

販売中止になってしまったので、内容についてここに詳しく書くことが出来ないのですが、「おじいちゃんと孫のルーツと江戸文化を描いて、お話には意外性もユーモアもあり、子ども達に受け入れられる完成度の高い作品」というのが、この本を読んでみての感想です。

 

で、返品をどうしたかについてですが、
お返しすることになる前に、ピコットの在庫は完売していました。


ピコットのお客様はお目が高く、(^^)

正義感も強く、(^^)^^)

 

「え、これのトドコがいけないわけ?」
「タバコの場面は他の本にもあるでしょう!」
「だれと誰がいけないと言っているのかしら?」
「うちの子、この本を読ませたからって

 タバコを吸いたいとは言わないと思うわ!」
「タバコが理由で販売中止って、太田大八さんに失礼じゃない?」


等などのご意見とともに。

 

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