いたずら坊主の行動から解くがらがらどんの謎
駐車場から出てきたご家族連れ。両親は通路から普通に。小学生の男の子はわざわざ通路横の金網をよじ登って、大層苦労して出で来ました。ははーぁん。
三びきのやぎのがらがらどんは、ご存知ですよね。山の草場へ行くのに、恐ろしいトロルの住んでいる谷川の橋を渡らなくてはならず、ちさいやぎのがらがらどんがら順番に、この橋を渡るためトロルと対峙・・・という北欧のお話です。

マーシャ・ブラウン絵 瀬田貞二訳
福音館 税込¥1050.
絵本は、マーシャ・ブラウンの絵で福音館から出されており、むかしむかしあるところでわたしが1歳児を担当していた時に(^^)、子どもたちのリクエストで1ヶ月読み続けたという思い出の絵本でもあります。
このお話で、橋を渡る順番をやぎたちは(つまり語り手は)どうしてちさいやぎのがらがらどんからに決めたのか?合理的に考えれば、おおきいやぎのがらがらどんから橋を渡れば、何の問題もないのです。それを、弱々しいチビヤギから渡らせるその理由については、さまざまな専門家がさまざまな解説を試みています。どの説も一理はあるのですが、わたしにはそのどれも、がらがらどんのお話の圧倒的な面白さ、読後の爽快感を説明できるものではないように思えていました。
で、先ほどの駐車場の家族連れに話を戻しますが、金網に足を掛けてもがいている男の子の様子が、ふいにちさいやぎのがらがらどんの姿とダブったのです。ちいさいやぎのがらがらどんは、犠牲的精神で先頭を引き受けたのではなく、「無駄でも危険でもいいから」一番に渡りたがったのではないかと。
実は今まで、ちさいやぎのがらがらどんのセリフは、いくらか心細げに聞こえるよう読んでいました。でもこれからは、やや生意気げに読んだ方がいいかもしれないなと思っています。
小さい男の子のお母さんが、時々その行動を「理解不能」と感じられるのも、それはあなたの息子さんがちさいやぎのがらがらどんだからですよ!きっと。
