インちゃんとか、デブのワンさんとか。
夜、携帯電話が鳴りました。
表示画面をチラリと見たら、「尹○○」。
同僚のインくんか、どうしたのかしら。と、
慣れ慣れモードで電話に出ました。
「小尹、你好~。(シャオイン、ニィハオ~)」
苗字の前に「小(シャオ)」をつけるのは、中国の習慣。
年下の比較的親しい人を呼ぶ時によく使います。
日本だと、チャンといったところでしょうか。
すると相手は一瞬引き気味になり、気を取り直して
「某大学の、院長の、インですけど。」
と。
・・・!
アイヤー、イン教授でしたか、ニィハオ ニィハオっ!
さすがに若干あせりました。
エラい大学教授のイン先生に向かって
「小イン~(シャオイン~)」と呼ぶことは、
例えて言うならば、某大学の上山先生にむかって
「ハロー、かみやまチャ~ン。」
と言ってのけるようなもので。
どうも失礼致しました。
* * *
それにしても、中国は一文字の姓が多い上に、
13億人もいるものだから、同姓さんが多すぎます。
私の限られた知り合いの中でも、黄さん、王さん、多すぎ。
なので、
小王(シャオワン):年下の王ちゃん
老王(ラオワン):年上の王さん
王総(ワンゾン):王社長
王工(ワンゴン):エンジニアの王さん
矮矮的(アィアィダ):ちびの(王さん)
胖胖的(パンパンダ):でぶの(王さん)
・・・と、年齢、職業、体型を駆使して呼び分けます。
* * *
ところで。
<人の体型のことをあからさまに言うのは失礼です>
と、小学生の時に先生から教わりました。
そのつもりで大人になりました。
が、中国にきたら、「胖子(パンズ:おでぶ)」という言葉が
日常的によく出てくるわけです。
しかも、あっけらかんとしていて、あまりネガティブではない。
そんなわけで、水泳飛び込みのチャンピオンであり、
中国が誇るアジアンビューティー・郭晶晶(グォ ジンジン)選手が
ある時のインタビューで、<ライバルは?>と聞かれて
「カナダのデブ。」
と答えたことで日本のウェッブサイトで相当非難されていましたが、
ジンジンさん本人にはそんなに悪気はなかったのではないか、
と個人的には思ってます。
まぁ、自国ではあたりまえの常識が、外の世界では非常識
ってこともあるので気をつけなくちゃいけないんですが。
もちろん、自分もふくめて。
